2024年5月29日水曜日

夏の講座に向かって―学習の流れを整理すると

そろそろ五月も終わりです。ついこの間「正月になった」と思っていたのに、相変わらず時の歩みは早いものですね。

vocabowは、四月のWeekend Gymの後、しばらくクラスをお休みして、六月に出版する『ややこしい本を読む技術』(草思社)と『基礎からわかるジャンプアップノート 記述力養成・小論文 改訂(旺文社)の作業に注力していました。幸いにして、両者ともほぼ作業が終わり、後は出版を待つばかりになりました。

これから、vocabowは、恒例の夏のクラスに向かって体制を整えていこうと思います。

夏は「法科大学院小論文 夏のセミナー」を毎週土日午後に「慶應・難関大小論文 夏のプチゼミ」を金曜日夜に行います。

現在司法予備校では未修コースの対策はやっていないので未修で受けたい」という方はvocabowに来ていただければと思います。最近は予備校の方でも「未修ならvocabowはどう?」とアドバイスするようになっています。

だから、法科大学院を未修で受験しようという人は「夏のセミナー」参加は必須とお考えください。とくに、早稲田・慶應など9月早々に試験がある人は参加を強くお薦めします。

今までの経験から言うと、小論文の力を伸ばすには、10回以上の添削を受けることが必要です。これは、その人の文章経験と関係がありません。今まで文章を書くことを積み重ねてきた人も、今の段階からさらにステップアップしようと思うと、それぐらいの添削経験が必要になるのです。

今まで新聞記者の方医師の方も参加してくれましたが、文章を書くのに慣れているはずなの彼らも現在のレベルから飛躍しようとすると同じくらいの時間がかかります。一週に一回の提出となると10週間。約二ヶ月半ほど。「夏のセミナー」では、土日を週間連続で行うことで、この最低限の回数を確保します。

vocabowでは個別対応の法科大学院コースもあるのに、なぜ「夏のセミナー」クラスへの参加をとくにお薦めするのか? それは、他の人の答案が見られることが大きいのです。

個別指導だと、自分の答案とvocabowの作った答案例しか見られません。両者はレベルが大きく違います。あまりにも違いが大きいので、対比効果で自分の答案がすべて良くないように思え、今回はどこまで出来たのか、どこが出来なかったのか、という進歩状況が冷静に捉えにくいのです。

それに対して、夏のクラスだと、参加者のレベルは違っても、その差は僅かです。だから、自分よりちょっとだけ良いものもよく分かるし、逆に、ちょっとだけ良くない答案も自分のと引き比べて、その加減が実感できます。その結果、小論文の出来を客観的に評価する力が養われるわけです。

もし可能なら、「夏のセミナー」の前に、個別指導も受講していただければ、と思います。添削の最初の5回はたくさん直されるのですが、その時は無我夢中でなぜ直されたのか、よく分からないものです。その最初の5回が済んでいれば、「夏のセミナー」でも、解法は同様でも、問題自体は違うものを使うので、振り返りが可能になり、何がいけなかったのか、より余裕を持って感じられ、受講効果が大きくなるはずです。

いずれにせよ、夏はもうすぐ。以上の流れを参考にして、早めに計画を立てて勉強に励んでください。

2024年2月20日火曜日

2024年Weekend Gymが始まります!

 2023年が混乱の中でやっと終わったと思ったら、いつの間にか、2024年が始まっていました。しかも、その第一日目に能登半島地震が起こりました。

毎年、この時期は、公務員の「論文試験」のための本を年度版で作っているのですが、書き終わってほぼ組版も終わったところで「災害対策を冒頭特集に出す、という大変更が、編集部から伝えられました。地震の被害をうけて、読者の関心も自治体の出題も「災害対策」に大きく変化するだろう、と思われたからです。

もちろん被害者のことを考えれば、こんな変更は大したことではありません。何日か朝から晩まで作業して、何とか間に合わせました。しかし、2024年が「大地震」で始まったということは何とも象徴的です。きっと、この一年は将来「大きな変換点になった」と振り返られる年になるのではないか、と思います。

さて、2月24日から、vocabowでは、恒例の講座 Weekend Gym を行います。これは、法科大学院とかMBAとかの専攻を問わず、様々な分野の話題を選んで、小論文を書く練習をしようというクラスです。

「書く力」がずっと大切だと言われ、様々な学校の試験に「小論文」が取り入れられたのにも関わらず、未だに高校・大学では論文の書き方」が正式な科目として取り入れられていません。そのせいもあって、20年以上vocabowでも頑張ってきたのに、今でも巷の教え方はバラバラで統一されていません。

とはいえ「小論文とはどういう科目なのか?」と生徒や学生に問いかけると「意見文です」という答えが返ってくる割合も多くなってきました。30年も前から「小論文は意見文である」と教えから始めていたので、我々の活動も世に影響を与えられたのでしょうか?

小論文に限らず、物事は地道な努力の積み重ねで少しずつ変わってきます。今年も、「小論文とは何か?」という基礎の確認から始まって、法科大学院やMBA、さらには他の専攻の大学院レベルにまで、参加者の力を急速に引き上げていこうと思います。

小論文は、最初の10回ほどの添削を受けることが何よりも重要です。その中で、論文の書き方」の骨格を身につければ、後は、自分の志望に合わせて、知識の引き出しを増やしていけば良いのです。その第一歩として、2024Weekend Gymが皆様のお役に立てば、嬉しいです。是非、ご一緒に頑張りましょう!


2023年9月23日土曜日

23法科大学院小論文Start & Follow Up!が始まります

 9/30(土)13:00から、2023法科大学院小論文Start & Follow Up!が始まります。

これは、主に国公立の法科大学院の未修コースの小論文試験のために、9-10月の土日を使って、小論文を学習する講座です。教室での受講とともに、ZOOMでの受講も可能です。また、やむを得ず休んだ際は、録画も見られます。

国公立の試験問題は、私立の試験よりオーソドックスな出題が多いので、次年度の私立法科大学院を受験しようという方も、法科大学院の小論文がどんなものであるか、を知るための準備講座として有効です。

とくに社会人の方で法科大学院にチャレンジしようという方は、学生より経験も思考も深いのですが、こと試験については、しばらく学業の現場から離れていると、学生より時間がかかることが多いようです。時間をたっぷりかけて、十分に準備をすることをお薦めします。

授業では、主に国公立の法科大学院の過去問を使って、毎回書いていただき、それを次回に添削・講評する、という形式で進めます。実践的な形式を使うことで、今まで得た知識や経験が、どう答案に活かされるのか、経験できると思います。さらに、法科大学院の試験では、どういう知識が必要なのか、も分かり、学習の方向がクリアになるはずです。

毎回、この講座からは、東大・一橋・京大などに多くの合格者が出てきます。まだ、空きはありますので、皆様の出席をお待ちしています。

2023年7月19日水曜日

夏のセミナーと夏のプチゼミが始まります

毎日暑い日が続きますが、皆様、いかがお過ごしでしょうか? もう七月も下旬に入り、夏ももうすぐです。

来週7月28日(金)から、毎夏恒例の「慶應・難関大 夏のプチゼミ」が、7月29日(土)からは「法科大学院小論文 夏のセミナー」が始まります

小論文は、なかなか向上が難しい科目とされています。せっかく書いても、評価がどうなるのか、不安に思う人も少なくないと思います。学校の先生に聞いても、あまりハッキリした答えが返ってきません。逆にハッキリはしすぎて、何だかおかしい、という感想を持つ場合もあるかもしれません。

vocabowでは、そういうことは一切ありません。授業でお伝えする原理やルールは明快そのもので、納得できる内容の筈です。それを守って書けば、誰でも必ず明快で内容も深い論文が書けます。それを身につけるのが、この夏の目的です。実際、これらの講座からは、毎年、多くの合格者が出ています。

授業は、毎回宿題を課して、次の期日までにそれを提出してもらい、授業では、それを添削したものを参加者で共有し、どこが良くないのか、どうすれば良くなるか、ルールや法則を実際に体験しながら、課題が良くなっていく過程を実感してもらう、という形式です。

どうしたら、小論文がよく書けるか、悩んでいる人がてたら、目の前で文章がクリアでロジカルに変わっていく有様にビックリするかもしれません。同時に、小論文の出題の裏に、どんな知識や背景があるのか、その深さに驚くかもしれません。

でも、そういう未知の何かと触れる体験を積み重ねることこそが、「書く」という行為を向上させてくれる一番確実な方法なのです。

今年は、いったいどんな人たちと、この体験が出来るか、講師としてもとても楽しみです。暑い夏に、頭と手をクールに使って、ぜひ一段階自分を高めてください。

2023年6月6日火曜日

AO・推薦入試の支援コースを作りました

梅雨まっただ中という感じですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか?

このたび、ボカボではAO・推薦入試を支援するコースAO Gymを作りました。AO・推薦入試では、志望理由書を中心とした書類を提出しなければなりません。自分のやりたいこと、将来への希望などを書いて、大学での学びと結びつける内容を、明快な文章で表すことが求められます。

自分の希望を書けば良いのだから簡単だ、と思うかもしれませんが、他人に、自分の考えを説明する、という作業はなかなか大変です。

まず、自分が何を考えているのか、分からない。何か、考えていることがあっても、それを言葉で表現できない。さらに、書いてはみたものの、内容がどこかで見たような感じで、今一つ納得がいかない。学校の先生などに相談して、書き直している内に、ますます自分の言いたいことから離れてしまう感じがする……

ボカボでは、こういう悩みを持っている人と、お話をしつつ、本来やりたかったことを見つけ直してもらい、フリートークをしながら、そのイメージを深め、文章上のアドバイスをしつつ、その人の個性が表現された実現可能なプロジェクトに落とし込みます。

こういう作業を一人で行うのは簡単ではありません。ボカボでは、けっしてお仕着せのプランを押しつけたり、強引にパターン化したりしません。あくまでも、その人の持っている原イメージに近づけるべく、粘り強く支援します。逆に、文章表現は明快になるように、ボカボの小論文メソッドを応用します。

最初は、対面・ZOOMなどで顔を見ながら、いろいろな可能性を探っていきます。いわば、講師相手のブレイン・ストーミングですね。ある程度、イメージが固まったら、どんな形でも、ドラフトを書いてもらいます。

最初は、学校が要求する字数にならなくても結構です。文字や絵にする、というプロセスが大切なのです。それを見ながら、関連する話題を探って、さまざまな書籍や記事を読みつつ、もう少し長く書いてみます。こういう作業を繰り返しながら、徐々に形にして行きます。

今までの経験で、ドラフトの提出と添削、および、アドバイスと指導をワンセットとして、5回から10回程度はかかることが分かっています。期間は、だいたい一ヶ月半から二ヶ月でしょう。粘り強く、自分のやりたいことを追求していくと、だんだん明確な像を結ぶように言語化されるので、それだけで面接対策も半分済んだようなものです。

こんな風にAO・推薦入試の提出書類は、準備なしにできるものではないし、その間、最初のモチベーションを持ち続けるのも大変です。ボカボでは、ベテランのスタッフが、その気持ちをサポートして、クリアでエッジの効いた書類を完成できるように支援いたします。AO・推薦入試をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談下さい。

AO gymの頁には、各学部で学べる内容の概要と将来の職業イメージ、あるいは関連する書籍などの情報もあって、充実しています。学部・学科選択の際に参照して下さい。

注: 最初の頁の上のオレンジ色のバーに、メニューが表示されていますが、やや長めに押していただけば、目的の頁に行けるようになっています。